小網代の森から三崎港・城ケ島まで、三浦の自然の宝庫と観光名所を満喫する!(三崎口駅~城ケ島バス停)|コース no.21

三浦半島の先端、三崎口(みさきくち)駅をスタートして城ケ島に至るコースをご紹介します。

京浜急行の終着駅である三崎口から、森林・湿地・干潟・海までの自然が一体的に保全されている小網代の森を抜けて、油壷湾、諸磯(もろいそ)湾を経由してマグロで有名な三崎港と観光名所である城ケ島をめぐります。

【コース概要】

(1) スタート地点とゴール地点

スタート地点:三崎口駅(京浜急行)、ゴール地点:城ケ島バス停(京急バス)

(2) 順路

① 三崎口駅 ~ ② 小網代の森 ~ ③ 油壷湾・諸磯湾 ~ ④ 三崎港 ~ ⑤ 城ケ島公園 ~ ⑥ 城ケ島灯台・バス停

(3) 距離・所要時間

12km 4時間(観光含む)

【詳細地図を表示したい方は以下をクリック】

グーグルマップ1 三崎口駅~小網代の森まで

グーグルマップ2 白髭神社~馬の背洞門まで

グーグルマップ3 磯辺・城ケ島灯台~城ケ島バス停まで

※グーグルマップでは、コース途中の詳細な道順が表示されないため、地図表示を分割しています。

【写真付き案内】

① 三崎口駅

京急三崎口駅です。京急線はここまでしか通っていないため、ここから先へは徒歩かバスでの移動となります。

京急三崎口駅
【京急三崎口駅】

三崎名物のマグロをアピールした、遊び心ある駅名板が掲げられています。

名物のマグロをアピールする駅名板
【名物のマグロをアピールする駅名板】

三崎港を経由して城ケ島方面へ向かうバス乗り場です。

城ケ島方面へのバス乗り場
【城ケ島方面へのバス乗り場】

多くの人がバスを待っています。

多くの人がバスを待つ
【多くの人がバスを待つ】

駅前を通っている国道134号線を城ケ島・三崎方面に向かって歩いていきます。

国道134号線を城ケ島・三崎方面へ向かう
【国道134号線を城ケ島・三崎方面へ向かう】

三浦市は大根やキャベツ、スイカ、メロンなどの農産物も有名です。農地が広がる景色を眺めながら歩いていきます。道路沿いには農産物の直売所も点在しています。

農地が広がる三浦市の風景
【農地が広がる三浦市の風景】

② 小網代の森

国道をしばらく歩くと小網代森への分岐点があります。

国道134号線沿いにある小網代の森への分岐
【国道134号線沿いにある小網代の森への分岐】

小網代の森に至る下り坂を進んで行きます。

小網代の森への道
【小網代の森への道】

入り口には案内板が設置されています。約70haの森の中を通って小網代湾に至る自然を散策することができます。

小網代の森入り口に設置された案内板
【小網代の森入り口に設置された案内板】

小網代の森の保全活動に関する案内もあります。神奈川県、三浦市、公益財団法人かながわトラストみどり財団、NPO法人小網代の森野外活動調整会議等による協力で環境保全活動が実施されています。

小網代の森の保全活動に関する案内
【小網代の森の保全活動に関する案内】

小網代の森には駐車場がないため、無料のシャトルワゴンが運行されています。散策後、路線バスへ等のアクセスが便利になります。

無料シャトルワゴンの案内
【無料シャトルワゴンの案内】

小網代の森に関する詳細な情報は、こちらをクリック(神奈川県ホームページ)!

いよいよ小網代の森の中に入ります。整備された散策路を進んで行きます。

整備された散策路を進んで行く
【整備された散策路を進んで行く】

森の中の谷に沿って流れる「浦の川」の両側に迫る森の中を進んで行きます。

谷に沿って森の中を進む
【谷に沿って森の中を進む】

小網代の森では、自生するシダ植物を観察することができます。

多くのシダ植物が自生する
【多くのシダ植物が自生する】

湿地帯には様々な水生植物も自生しています。

湿地帯には様々な水生植物も自生
【湿地帯には様々な水生植物も自生】

小網代の森の植生の変化を説明するプレートが設置されています。コナラの森→アスカイノデの谷、ハンノキからジャナヤギの木立、クサヨシ・ヨシの湿地と変化していく様子が観察できます。

植生の変化を説明するプレート
【植生の変化を説明するプレート】

森の中を流れる浦の川に沿って、様々な植物や生物の生態系が育まれています。

小網代の森の中を流れる浦の川
【小網代の森の中を流れる浦の川】

湿地にはホタルも生息しています。

湿地にはホタルも生息
【湿地にはホタルも生息】

背の高いヨシが生える湿地の中を抜けて行きます。

背の高いヨシの湿地を進む
【背の高いヨシの湿地を進む】

カニの干潟への標識が見えてきました。

カニの干潟への標識
【カニの干潟への標識】

夏の干潟で見られるカニの求愛ダンスについての説明があります。チゴガニ、コメツキガニ、ヤマトオサガニが観察できます。

干潟で見られるカニダンスについての解説
【干潟で見られるカニダンスについての解説】

写真では分かりずらいですが、多くのカニが干潟に出てきています。すぐそばまで行って観察することができます。

小網代の干潟には多くのカニが生息
【小網代の干潟には多くのカニが生息】

小網代の森には、水から離れても生きることができるアカテガニも生息しています。運が良ければ観察することができます。

小網代の森にはアカテガニも生息
【小網代の森にはアカテガニも生息】

敷地内には新しく清潔なトイレも設置されています。

新しく清潔なトイレも設置
【新しく清潔なトイレも設置】

小網代湾へ向かって歩いていきます。

小網代湾への道を進む
【小網代湾への道を進む】

小網代湾に到着しました。

小網代湾に到着
【小網代湾に到着】

湾のほとりには白髭神社があります。

小網代の鎮守・白髭神社
【小網代の鎮守・白髭神社】

巨大な二枚貝でできている手水鉢があります。

巨大な二枚貝でできている手水鉢
【巨大な二枚貝でできている手水鉢】

③ 油壷湾・諸磯湾

小網代湾を後にして、油壷湾を目指して歩いていきます。写真右手に見えるのはシーボニアマリーナというリゾート施設です。

小網代湾から油壷湾へ向かう
【小網代湾から油壷湾へ向かう】

油壷湾へは、標識に沿って進んで行きます。

油壷湾への標識に沿って進む
【油壷湾への標識に沿って進む】

油壷湾の手前には油壷公園があります。そこには、1962年に起こったヨット遭難の碑があります。レース中に行方不明となった慶応義塾大学の『ミヤ号』(乗組員4人)と早稲田大学の『早風号』(乗組員6人)について説明されています。

また、碑には以下の詩句が刻まれています。

この小網代よりスタートしてわれらは進んだ 永遠のレース 吹きつのる風おしよせる波 最後まで、力を尽くしてたたかった あの水平線のかなたは われらのしとね 海を愛する人々よ。忘れないでくれ 海のきびしさ 海のやさしさ そして、海を愛するこのわれわれを

油壷公園にあるヨット遭難の石碑
【油壷公園にあるヨット遭難の石碑】

油壷湾には多くのヨットやボートが係留されています。落ち着いた雰囲気のマリーナです。

多くのヨットやボートが係留されている油壷湾
【多くのヨットやボートが係留されている油壷湾】

さらに標識に沿って進んで、諸磯湾を目指します。

さらに進んで諸磯湾を目指す
【さらに進んで諸磯湾を目指す】

諸磯湾は油壷湾と隣り合った位置にあります。こちらもマリーナが整備されています。

油壷湾と隣り合った諸磯湾のマリーナ
【油壷湾と隣り合った諸磯湾のマリーナ】

諸磯湾を後にして三崎港を目指します。途中の海外(かいと)町という地区では、道路沿いにスランプ構造の地層を見ることができます。

スランプ構造とは、水底の堆積物が軟らかいうちに、地滑りによってできた地層の変形構造で、ここでは地上に隆起した地層を見ることができます。三浦では城ケ島などでも見ることができます。

三浦市海外(かいと)町のスランプ構造
【三浦市海外(かいと)町のスランプ構造】

さらに進むと「二谷町の漣痕(れんこん)」という地殻変動により隆起した地層がある海岸線に至ります。潮が引いている際には、岩の上に立って周囲を見回してみることをおすすめします。

二谷町の漣痕(れんこん
【二谷町の漣痕(れんこん】

④ 三崎港

三崎港に到着しました。

三崎港に到着
【三崎港に到着】

三崎港内の公園では、毎週日曜日に朝市が開催されており、魚介類のほか野菜なども販売されます。

毎週日曜日に朝市の開かれる公園
【毎週日曜日に朝市の開かれる公園】

三崎漁港の建物では競りの見学や食堂の利用が可能となっています。

三崎漁港の建物
【三崎漁港の建物】

三崎名物のマグロを中心とした海の幸を是非、味わってみて下さい。

三崎食堂の案内板
【三崎食堂の案内板】

競りの見学時間は、午前8時~9時30分頃がおすすめだそうです。また、定休日が不定期のため事前に調べてからお出かけください。

競りの様子も見学できる
【競りの様子も見学できる】

三崎港内にある海の駅(フィッシャリーナ・ウォーフ)「うらり」です。海産物や野菜などを販売しています。お土産を購入するのにもってこいの場所です。

三崎港内にある海の駅・うらり
【三崎港内にある海の駅・うらり】

三崎名物のマグロを中心としたお土産物が多く並んでいます。

うらり・中の様子
【うらり・中の様子】

⑤ 城ケ島公園

三崎港から城ケ島を目指して歩きます。

三崎港から城ケ島を目指す
【三崎港から城ケ島を目指す】

この日と翌日は三崎地区のお祭りでした。夕方からのお祭りに備えた準備が進んでいました。

お祭りの準備がすすむ三崎地区
【お祭りの準備がすすむ三崎地区】

向ヶ崎町を経て城ケ島大橋へ向かいます。

向ヶ崎町を経て城ケ島へ
【向ヶ崎町を経て城ケ島へ】

城ケ島大橋の入り口に着きました。車両は料金がかかりますが、歩行者は無料で通行できます。

城ケ島大橋・入口
【城ケ島大橋・入口】

城ケ島大橋の長さは575mあります。開放感があります。

長さ575mの城ケ島大橋を歩く
【長さ575mの城ケ島大橋を歩く】

城ケ島大橋から宮川湾・房総方面を臨みます。

城ケ島大橋からの眺め(宮川湾・房総方面)
【城ケ島大橋からの眺め(宮川湾・房総方面)】

城ケ島に着きました。「島の娘」像が迎えてくれます。

城ケ島・島の娘像
【城ケ島・島の娘像】

城ケ島公園を訪ねます。

城ケ島公園・入口
【城ケ島公園・入口】

公園内の展望台からの眺めです。見晴らしの良い日には富士山や房総半島が臨めます。

城ケ島公園・展望台からの眺め
【城ケ島公園・展望台からの眺め】

公園を後にして、城ケ島灯台を目指します。途中にはウミウの生息地があります。

城ケ島のウミウの生息地
【城ケ島のウミウの生息地】

城ケ島南岸に着きました。岩場と磯が続いています。

城ケ島南岸の岩場と磯
【城ケ島南岸の岩場と磯】

馬の背洞門(どうもん)と呼ばれる景勝地もあります。

城ケ島の馬の背洞門(どうもん)
【城ケ島の馬の背洞門(どうもん)】

⑥ 城ケ島灯台・バス停

城ケ島灯台を目指して岩場を歩いていきます。

城ケ島灯台を目指して岩場を歩く
【城ケ島灯台を目指して岩場を歩く】

城ケ島灯台公園の入り口に着きました。

城ケ島灯台・入口
【城ケ島灯台・入口】

城ケ島灯台です。

城ケ島灯台
【城ケ島灯台】

城ケ島灯台公園からの眺めです。市街地の奥に三崎港が見えます。

城ケ島灯台公園から市街地を臨む
【城ケ島灯台公園から市街地を臨む】

灯台公園を後にして、城ケ島バス停に到着しました。ここからバスに乗車して三崎口駅に戻ります。お疲れ様でした。

城ケ島バス停に到着
【城ケ島バス停に到着】

【推奨コメント】

小網代の森の自然は、森林・湿地・干潟・海まで一体的に保全されているという点で関東地方で唯一の自然環境といわれています。植生の変化を感じながら様々な自然の表情を見ることができます。また、油壷から三崎に至る地層や城ケ島の岩場などを間近で観察することで、自然のスケールの大きさを肌で感じることができます。

お腹が空いたら三崎名物のマグロを堪能する楽しみもあり、三浦の魅力がつまった楽しいコースです。

(記:2018年7月17日)